化粧品のパッケージでもよく目にする「肌のハリ」。肌のハリが失われることで、実際の年齢よりも老けて見られてしまう原因にもなります。では、なぜハリのある肌を維持できなくなるのでしょうか。その理由は様々です。表情筋の衰え、紫外線ダメージ、潤い不足といった原因で肌のハリは失われてしまいます。今回は、皮膚のハリや弾力性向上し、バリア機能の強化が期待できる油溶性原料「Kalpariane(カルパリアン)」をご紹介します。

Kalpariane は褐藻類の Alaria Esculenta からトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルで抽出した油溶性エキスです。Kalpariane はスキンニュートリション(栄養補給)として、肌へ潤いを付与する優れた栄養成分をバランスよく豊富に含んでいます。オメガ-3, 6, 9 が含まれますが、リポアミドなどの抗酸化成分により、安定性に優れ、においもほとんどありません。

 

生検で採取したヒト細胞を用い、抗エラスターゼ作用を調べました。凍結細胞の切片にKalpariane 1%を添加、または添加せずに 37℃で 30 分培養しました。さらに、エラスターゼ(0.5 μl/ml)を添加、または無添加で 37℃で 3 時間培養しました。培養後、外植片を洗い流し、Orceine で着色しました。その結果、Kalpariane は、エラスターゼを阻害することにより、エラスチンを保護することが分かりました。

肌にとって細胞間コミュニケーションはとても重要です。多細胞生物が生きていくためには、それを構成している細胞同士の協調が必要であり、そのためのコミュニケーションシステムが発達しています。ケラチノサイトは基底層で分裂し、その後移動して分化します。ケラチノサイトは様々なコミュニケーションシステムを利用します。中でも細胞を直接結ぶギャップジャンクションは重要な役割を果たしています。ギャップジャンクションは、細胞間コミュニケーションを担当する細胞ジャンクションの一つで、隣接する細胞の細胞質に直接的に連結しています。ギャップジャンクションは、特別な蛋白質であるコネキシンによって構成されており、このコネキシンが 6 ユニット束ねられたものがコネクソンと呼ばれています。

 

実は、皮膚老化に最も深く関与しているのは細胞間コミュニケーション経路の喪失であると言われています。紫外線ダメージなど様々な要因で、コネキシン及びギャップジャンクションは阻害され、これが細胞間コミュニケーションの喪失をもたらし、皮膚老化へ繋がってしまいます。Kalpariane は表皮レベルで最適な角質形のためのコネキシン 43 を活性化することで細胞コミュニケーションを維持します。

また、コラーゲン IV と VII の補強は、表皮真皮ジャンクションにおける基底層構造とそのコミュニケーションに寄与します。

1%の Kalpariane は、膜貫通プロテオグリカンを合成促進することで真皮レベルでの細胞間コミュニケーションを円滑にします。

 

最後に、臨床試験のデータをご紹介します。頬骨領域の皮膚の弾力性(ハリ)を、エラストメーターEM25 で測定しました。肌のハリに欠けた 35~60 歳の女性 20 名に、28 日間 1 日 2 回 Kalpariane1%を配合したクリームを塗布してもらいました。その結果、Kalapariane は肌のハリと弾力性を改善することが分かりました。

肌への栄養補給“スキンニュートリション”を行い、細胞間コミュニケーションを円滑にすることで皮膚の弾力性、ハリを維持向上する「KALPARIANE (カルパリアン)」にご興味をお持ちいただけた方は、cosme@gsi.co.jpまたは、〈お問い合わせページ〉よりお問合せが可能でございます。サンプルや製品資料のお問合せもお待ちしています。