処方への導入にテクニックのいるとされる“セラミド”

セラミドの配合は、溶解、ゲル化、再結晶化に関してほとんどの化粧品業界のフォーミュレイターとって難しい課題でした。そのため、疑似セラミド(本物のセラミドでない)が、代替として用いられるケースも出てきています。

EcoCeramide 配合の基本原則

特に、配合の初期段階でのセラミドの溶解は手間がかかり、加熱が必要です。
一般的には、セラミドが完全に溶けるまで油中で90℃まで加熱してから、他の相と混合します。
以下のポイントが配合作業を容易にする助けとなります。

  • 「HP EcoCeramide」および「EcoCeramide LCS」は、処方例に記載の他のエモリエントと組み合わせて90℃まで加熱するとうまく導入できる場合があります。
  • EcoCeramide LCS は、融点が低いため(処方例参照)、HP EcoCeramideよりも配合が簡単です。

EcoCeramideの融点

セラミドの種類 脂肪酸組成 融点
市場によく流通しているセラミド NP C18:0 123~128℃

【よりヒト型に近いヒト型セラミド】

HP EcoCeramide LCS

C16:0~C24:0の混合(飽和/不飽和) 98~108℃

【よりヒト型に近いヒト型セラミド】

EcoCeramide LCS

C16~C24のセラミドNP5%を主にグリセリンに分散させた番手

65~80℃

EcoCeramideの処方例_O/W エイジングケアクリー_

EcoCeramideの処方例_肌の保湿・保護ローション

作製手順

  1. フェーズAとフェーズBをそれぞれ80℃で加熱する。
  2. フェーズBにフェーズAを攪拌しながら加える。
  3. 5分間ホモジナイズする。
  4. ゆっくり攪拌しながら60℃まで冷却する。
  5. フェーズC(全体量の1/10、0.1%になるように)を加える。
  6. 3分間ホモジナイズする。
  7. ゆっくり攪拌しながら40℃まで冷却する。
  8. フェーズDを加える。
  9. 2分間ホモジナイズする。

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